前回説明した泉質名ですが、年配の方になればやはり旧泉質名のほうがわかりやすいと思います。
そのため温泉分析書には旧泉質名も併記するように環境省から指導がされています。
この旧泉質名ですが、種類があり簡単に説明します。
・単純温泉
この泉質ですが、含まれている成分は少ない温泉のタイプになります。
そのためお湯が柔らかく、刺激の少ないお湯となっていて、名湯とされるものに多い泉質ではないでしょうか。
・食塩泉
塩分を多く含む温泉。
・重曹泉
重層成分を多く含む泉質。アルカリ性。
・単純炭酸泉
遊離炭酸を多く含む泉質。
・硫酸塩泉
硫酸イオンを陰イオン、陽イオンの種類で細かく分類されます。
苦味をもっているので苦味泉とも呼ばれます。
・鉄泉
鉄分のイオンを主な陽イオンとし、陰イオンの種類で含まれる成分が変わります。
・硫黄泉
硫黄を多く含む泉質で、炭酸ガスや硫化水素の含有があるかないかによって、単純硫黄泉、単純硫黄水素泉と分けられます。
・重炭酸土類泉
重炭酸カルシウム、重炭酸マグネシウムを含む泉質
・酸性泉
水素イオンを多く含む泉質。
・明礬泉
陰イオンとして硫酸イオン、陽イオンとして主にアルミニウムイオンを含む泉質です。
・放射能泉
ラドンを多く含む泉質、またラジウム泉とも呼ばれます。
よく見る泉質もあったと思います。
この泉質をもった温泉に入ることによって、どのような効果があるのかはいずれ説明したいと思っています。
温泉に入る時に気になるのが泉質ではないでしょうか。
白い温泉から、透明な温泉、赤い温泉など色々なお湯の色が温泉にはありますが、その特徴を示すものに泉質という表し方があります。
この泉質ですが、含まれている温泉の成分によって決まるのですが、実は分類の仕方、表記の仕方に統一性というのはなく、わかりにくくなっています。温泉分析書には泉質の明記の義務付けはされていますが、統一性を持ってほしいなと思います。
どうしてこのように分かりにくい表記になったかというと、分類方法の変更があったからです。
昔までは食塩泉や芒硝泉、重層泉といった11種類の療養泉としてのあらわしていたのですが、昭和54年に国際基準に適応できるように、含まれる化学成分に基づき、科学成分でそのまま分類することになたのです。
この分類には9種類で分けられるようになりました。
そのため以前までの分類では旧泉質名、新しい分類方法を新泉質名と呼ぶようになりました。
ですが、この新しくなった分類方法ではどうしてもなじみがなく、一般の人には受け入れづらく、化学成分では効果がわかりにくくなってしまいました。そこで新しく掲示用泉質名というものが作られたのです。
そのため今温泉の泉質を表示する方法として、この3種類の泉質名が使われるようになっているのです。
ただ、旧泉質名のほうが今でも馴染み深く、わかりやすいという人がおおいので、旧泉質名で温泉の泉質を表示しているところも多くあります。このように分かり9くなっているので、環境省では掲示用泉質名だけでなく、旧泉質名を併記して、わかりやすくするように行政指導を行っているようです。
次に浸透圧についての説明ですが、浸透圧という言葉は普段あまり馴染みのない言葉ですよね。
浸透圧というのは物理化学用語で、濃度の異なる2種類の液体を半透膜で仕切ったとき、その膜にかかる圧力のことを言います。
隔てられた2種類の液体というのは、その膜を通して同じ濃度に近づこうとするので、濃度の低い液体から濃い液体の方へと水分が移動していくのです。
これを温泉に入ったときにおきかえると、2種類の液体は人の体の細胞膜と温泉のお湯になります。
そして半透膜が人の皮膚となります。体の細胞液と浸透圧が同じ温泉を、等張性泉、低いものを低張性泉、高いものを高張性泉となります。
そして浸透圧の低い低張性泉ですが、温泉の水分が体内に移動することで濃度を近づけようとなるので、水分を吸収しやすくなります。長い時間温泉に使ってえいると手足の指さきがシワシワになった経験、誰しも一度はあると思います。
この現象はこの低張性泉によるものです。
逆に浸透圧の高い高張性泉では、濃度を近づけるので、温泉の成分が体に浸透していきます。
こういったことがわかると、この温泉がどのような温泉かわかるようになると思います。
自分の好みの温泉を見つけるのも楽しみの一つではないでしょうか。
こう書くと、高張性泉のほうが体に温泉成分が浸透し体に良い温泉と思われるかもしれませんね。
確かに温泉成分が浸透することで、薬理効果というのは高まりますが、それだけ湯あたりを起こしやすくなります。
温泉はこれまでに紹介したように、泉温度、イオン濃度、浸透圧によって分類されることになります。
この項目なんですが、温泉としてどのような影響を及ぼすのか見ていきましょう。
泉温度。
これは入浴する時に、入浴施設で加熱しているか、加水しているかということがわかります。
ですが湧出時の泉温度自体の影響はあまりないと思います。
イオン濃度。
イオン濃度というのは、物質がアルカリ性か酸性かとい度合いを示すもので、phで表記されます。
このph値なんですが、特に存在するというわけではないのですが、日本では0~14までの範囲になっていますね。
この中間の部分の7が中性となり、それよりもph値が小さくなると酸性、ph値が大きくなるとアルカリ性となります。
このph値が変わることでの温泉に入った時の感じ方ですが。pH値が低いほど肌にピリピリとした感じを受けます。
逆にpH値が高いとヌルヌルとした感触になります。
この感覚ですが、人の皮膚がお湯のpH値によって化学反応を起こしているため、こういった感覚がするのです。
アルカリ性でも酸性でも、皮膚の角質を落とすことに変わりはないのですが、酸性のお湯になると、水素イオンにより皮膚の角質が分解除去されるという化学反応が起こるため、角質が痂皮化するため起ります。
そしてアルカリ性のお湯になると、水素イオンよりも濃度が高い水酸化物イオンにより、角質の分解や除去が行われ、角質は浸潤していくのです。
これがお湯につかったときの、ピリピリする感じやヌルヌルした感じになるおです。